2012年2月
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小松めぐみ/KOMATSU Megumi
日々是好食

東京都出身。料理研究家 大原照子の本に影響されて料理に目覚め、10代半ばに独学でフランス料理を学ぶ。立教大学社会学部卒業後、出版社勤務後を経てフリーランスに。2012年3月から9月まで「料理王国」副編集長を務め、10月より再びフリーランスとして活動予定。遠州流茶道準師範。



佐久のフレンチ「ル・さんざ・プリュ」

「志音窯」で田端志音先生に陶芸の指導をしていただく時は、毎回軽井沢の駅に朝10時頃に集合して、ランチ休憩を挟み、夕方16時頃に解散となります。深鉢などはなかなか一度で良い形には作れないので、何度も作り直すのですが、その度に土をこね直すので終わる頃にはぐったりしています。というわけで、早めに夕飯を食べてから新幹線に乗って東京へ帰ります。前回の陶芸後は、志音先生がご贔屓にされている佐久の「ル・さんざ・プリュ」に行ってきました。場所は志音窯から車で約1時間の、畑の中です。周囲には本当に何もなく、車を降りると真っ暗です。空には星が輝いています。

3卓のみの小さなお店なので、私たちが5人で伺うと貸切になってしまいました。

1品目は焼き芋のスープでした。「暖炉のおき火で作った焼き芋をスープにしているんです」と言いながらサーブしてくれたマダムの笑顔がお母さんのようなあたたかさなので、テーブルを囲むメンバーの間にも「家族で団らん」しているような雰囲気が生まれます。

この焼き芋のスープは、焼き芋独特の自然な甘さが力強くて、心からあたたまる美味しさでした。

2品目は、豆のテリーヌです。地元で採れた豆は、それぞれに歯応えや香りが生かされていて、力強い生命力が詰まっています。味噌と菜種油で作ったマヨネーズが添えられています。

焼き立てのパンは地粉の素朴な美味しさが生きていて、つい食べ過ぎてしまう美味しさです。

 

続いて3品目は、近くの畑で採れた野菜の一皿です。

蕪や大根は糖度が高くなっていて、みずみずしく清々しい冬の味わいでした。

4品目は、志音先生が太鼓判を押す「野菜のお寿司」です。ビーツもホウレンソウも牛蒡も、見事に個性が引き出されていて、ハッとするほどでした。少しだけ胡麻油をたらした焼き葱の甘いこと! 野菜のお寿司って、美味しいものですねえ。ちなみに、この器は志音窯のものです(こういう素朴なテイストの器は、私のような初心者の生徒も作ることができます)。

 

 

メインのお魚は信州サーモンのポシェで、ソースはさっぱりした大根のソースです。脂が多くはないお魚ですが、皮はパリッとしているのに身はしっとりと焼き上げられていて、シェフの実力を感じます。

 

 

お肉は牛頬肉の煮込みです。ソースもしっかりしていて、とっても美味しく、満腹中枢が麻痺しそうでした。

 

ワインがグラスに残っていたので、デザートの前にチーズも一口いただきました。チーズも地元のもので、フレッシュなミルキー感のある味わいでした。

デザートはビターで濃厚な半生のチョコレートケーキ(大きな栗入り)と、搾り立ての牛乳で作ったプリン。最後の一口まで堪能しました。


地元の新鮮な食材の引き出した力強いフランス料理を作るシェフは、南仏のニームに長年お住まいだったそう。佐久の風土とご自身のスタイルを生かしたお料理は、自然体でさりげなくて、フランス人のシェフが佐久で料理を作ったらこうなるのでは?と思うような雰囲気です。

 

●ル・さんざ・プリュ

長野県佐久市春日3256-2 /TEL.0267-52-2080/11:30〜14:00LO、18:00〜(予約のみ)

ランチ¥1,550〜、ディナー¥5,500〜

 

 


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