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小松めぐみ/KOMATSU Megumi
日々是好食

東京都出身。料理研究家 大原照子の本に影響されて料理に目覚め、10代半ばに独学でフランス料理を学ぶ。立教大学社会学部卒業後、出版社勤務後を経てフリーランスに。2012年3月から9月まで「料理王国」副編集長を務め、10月より再びフリーランスとして活動予定。遠州流茶道準師範。


月別アーカイブ: 9月 2012

銀座のフレンチ「ロドラント」の日本酒会

「今度、フランス料理のコースに日本酒を合わせる会をやるんです。日本酒がお好きでしたら、ぜひお越しください。これからも定期的に行っていくつもりです」。
銀座のフレンチレストラン「ロドラント」でランチをいただき、帰り際にシェフが声をかけてくれたのは、約3年前のことでした。それからずっと気になっていた日本酒の会に、先日やっと伺うことができました!

食前酒としてシャンパングラスに注がれた、山形正宗 純米吟醸 雄町 斗瓶取り 18BY

この日本酒の会は、アミューズからプティフールまでの6品から成るコースに、6種類の日本酒を合わせるというもの。相性を吟味した日本酒がひと皿ごとに運ばれるという、とても贅沢な会でした。日本酒は18BY(平成18年醸造)や22BY(平成22年醸造)などの「少しねかせた古酒」や、「酸味を活かした造りのもの」が選ばれており、それを全て違う形状のワイングラスでいただく趣向。メインの短角牛以外のお料理には、すべて純米吟醸が合わせられました。吟醸酒のフルーティーで華やかな香りと自然な甘みと、お料理の美しさによる視覚効果が相まり、とても気分が華やぎます。

最初の一杯の「山形正宗 純米吟醸 雄町 斗瓶取り 18BY」は、古酒といってもフレッシュさのある味わい。グジェールの中のブルーチーズと古酒のニュアンスが、さりげなく同調していました。いつもならシャンパンとともに味わうグジェールの表情がまったく違ってみえます。フランス料理が好きで日本酒も好きな人には、とても楽しい体験だと思います。

この日のお酒はどれも素晴らしいものばかりでしたが、もっとも印象的だったのは「而今 純米吟醸 千本錦 生原酒(三重)」です。本当に華やかで爽やかで、しっかりした造り。合わせて出された「青鯛のエチュベ」の、青鯛のきれいなおいしさも引き立っていました。石川県の「菊姫 山廃純米」は大好きなお酒ですが、これと「蝦夷短角牛肩肉のソテー」の合わせも、素晴らしいものでした。お肉には赤ワインのソースが添えられていましたが、菊姫(2004年)の厚みのある味わいと酸味が、第二のソースのような役割を果たしていたようです。短角牛そのものも、ひじょうに美味しく感じます。

いま振り返ってみて思うのは、このような日本酒の会を海外で開いたら、もっと海外に日本酒の魅力が伝わるのではないか、ということ。とはいえ、こんな会を開けるシェフは、そういらっしゃいません。まずは今帰仁さんのお店「ロドラント」へ、外国のお客様を案内してみたいものです。

※この日本酒の会は年に4回、「ロドラント」で開催されています。

http://www.odorantes.net/

上段/左から「千葉銚子産 真鯛のクロメスキ クレームダイユのエキュームとシェリーヴィネガーのソース」、「蝦夷鮑のキュイ 青海苔のジュレと幸水のレムラードのアンサンブル」、「伊豆七島沖で獲れた青鯛のエチュベ ピルピルのオマージュ」
下段/左から「蝦夷短角牛肩肉のソテー セルバチカのクーリと赤ワインのソース」「沖縄 島バナナのトゥルト エピス風味 茴香のコンポートとソルベ」「プティフール」

合わせていただいた日本酒
(1)山形正宗 純米吟醸 雄町 斗瓶取り 18BY
(2)石鎚 純米吟醸 山田錦 袋吊雫酒 22BY(愛媛)
(3)而今 純米吟醸 千本錦 生原酒(三重)
(4)菊姫 山廃仕込み 純米酒 申年 2004(石川)
(5)王禄 純吟限定 直汲 22BY(島根)
(6)天青 千峰 純米吟醸 酒未来 22BY(神奈川)


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